2016年12月2日

インデックス投資を10年続けた人の言葉は重みが違う



いつも楽しく読んでいるブログに、ハンチングたくまさんのインデックス投資トラベラーがあります。その最新記事が非常に面白かった。これからインデックス投資を始めようとしている人や、最近になってインデックス投資を開始した人に、ぜひ読んでもらいたい文章です。

インデックス投資を初めて10年経ちました(インデックス投資トラベラー)

ハンチングたくまさんは、11月でインデックス投資を始めてからついに10年が経ったとのこと。私なんかインデックス投資を開始してまだ4年目ですから、まさに大先輩です。そして、記事では10年の軌跡を簡潔かつ洒脱に記しています。本当にいろいろと考えさせられる内容でした。やはり、インデックス投資を10年続けた人の言葉は重みが違うと痛感したのです。

記事ではインデックス投資を開始した2006年から10年間の軌跡を時系列で紹介していますが、その間にはサブプライム・ショックあり、リーマン・ショックありと、まさに波乱万丈です。そんな厳しい投資環境の中でハンチングたくまさんが、その時々にどう考え、どう行動したかのかがよく分かり、大いに共感しました。

とくに10年間のうち最初の7年間はずっとマイナス収益が続いているところにグッときました。最悪期だった2008年には、恐怖のあまり積立も一時休止するというところは、リーマン・ショックを実際に体験している投資家しか実感として理解できないのではないでしょうか。

でもハンチングたくまさんが凄かったのは、積立は一時休止しても、ファンドは売らずに市場に居続けたことです。日に日に資産が減っていく中で、ファンドを保有し続けるというのは、凄いことなのです。さらに2009年から勇気を出して積立を再開します。しかも、本格的に投資の勉強も開始したところが、やっぱりスゴイ。投資で大きな含み損を経験すると、つい市場から退場してしまい、その反動で「庶民は投資なんかしたらダメだ」と言いだす人が多い中で、ハンチングたくまさんは逆境をバネにして自分の投資スタイルを確立していったことがよく分かります。ようするに、理屈だけで投資を理解している人とは鍛えの入り方が違うのです。

だからこそ2013年からの「稲妻が輝く瞬間」を自分のものにすることができた。苦節8年目にして、ようやくこれまでの投資が報われる瞬間を体験できたというのは、やはり上げ相場から投資の世界に入った人とは鍛えが違う。ハンチングたくまさんの次の言葉は、インデックス投資に限らず長期投資とはどういったものなのかということを明瞭に教えてくれます。
インデックス積立投資を初めて最初の7年間はずっとマイナス。
正直、始めた事を後悔した時もありました。
でも積立を続けて良かった。
もちろんインデックスの積立投資ですので、何倍にも儲かってるわけではありません。
でも、凡人のわたしはこれで充分。
次の10年を目指してこれからも地味に積立継続して行こう!
よく相場の調子が少し悪くなると、すぐに「今後は長期投資では儲からない」とか、「インデックス投資では成功しない」などという人が定期的に出てきます。でも、そういう人たちは実際にどんな投資を経験しているのですかということ。実際にインデックス投資を10年間続けた人の言葉の重みに比べれば、定期的に登場するインデックス投資否定論は所詮、理屈です。リアリティが違うのです。

そんなわけで、今回のハンチングたくまさんの記事にはインデックス投資の後輩として勇気をもらいました。誰だって投資を始めてから最初は不安なものです。でも、そういった不安を乗り越えて投資を続けている先輩がいるということに、いつだって勇気づけられるのです。

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