2016年11月26日

GPIFの2016年7~9月の運用成績は2.4兆円のプラス―粛々とリバランスしているのが見事



定例の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)ウオッチです。2016年第2四半期(7~9月)の帳簿上の運用益は+2兆3746億円、期間収益率は+1.84%でした。

平成28年度第2四半期運用状況(GPIF)

3四半期ぶりにプラス収益となりましたが、例によってプラス収益だとマスメディアの扱いも小さいので、せめてこんな小さなブログの中だけでも特筆しておきたいと思います。GPIFのような年金基金というのは、いわばインデックス運用による長期・国際分散投資のプロとでもいうべき存在ですが、あいかわらず見事な運用を行っています。収益がプラスになっているから凄いのではありません。セオリー通りに粛々とリバランスしていることが見事なのです。
2016年11月25日

“トランプ・ラリー”の影響は強烈―今月の積立投資(2016年11月特定口座)



ドナルド・トランプ氏が次期大統領に当選してから、文字通り“トランプ・ラリー”が続いています。円安まで加わり、日本で国際分散投資をしている人のポートフォリオへの影響は強烈です。驚いたことに、あれだけあった含み損が、ほとんどプラ転してしまいました。ただ、これだけ相場の上げが急だとかえって怖いです。山高ければ谷深しですから。とりあえず今月も淡々といつも通りの積立を実行するだけにしています。
2016年11月24日

公的年金について“損得勘定”で論じることから卒業したい



公的年金制度について議論すると、すぐに「現役世代は損をしている」といった発言が飛び出し、なかには「自分で運用して老後に備えるから、これまで徴収した保険料を返して公的年金制度を廃止しろ」といった頭の悪い暴論まで口にする人がいます。こういった議論は、ほとんどが年金制度を“損得勘定”で考えているからのですが、これが大きな勘違いなのです。そういう誤解を解きほぐす意味で、山崎俊輔さんが素晴らしい論考を書いていました。

損得論にサヨナラ 年金は「終身給付」に真価(NIKKEI STYLE)
年金は若い世代に不公平か 実は団塊世代より恩恵?(同)

まったくこの通りで、いろいろと問題はあるにしろ、やはり公的年金制度には偉大な意義があるのです。それは“相互扶助”という保険の大切な機能にほかなりません。公的年金に対して不満があって、いろいろと議論することは素晴らしいことですが、その前提として、そろそろ“損得勘定”で論じることからは卒業しなければならないのです。
2016年11月23日

『211年の歴史が生んだピクテ式投資セオリー』―プライベートバンクの資産運用とは何か



プライベートバンクでの資産運用といえば、何か富裕層だけに提供されるものすごい投資が行われているように誤解されがちです。そういった幻想が、ある意味で投資詐欺などの温床にもなているわけです。しかし、実際のプライベートバンクでの運用とは、恐ろしく地味なものだということを教えていくれる1冊が、このほど刊行された萩野琢英さんの著書『211年の歴史が生んだ ピクテ式投資セオリー』。プライベートバンクに対し幻想を持っている人が読めば、ある意味で目からウロコでしょう。なぜなら、プライベートバンクの資産運用とは、そもそも“儲ける”ことが目的ではないということが分かるからです。
2016年11月21日

株を買う理由は「生活防衛だす」



米国の次期大統領がドナルド・トランプ氏に決まってから、文字通りの“トランプ・ラリー”で、米国株が凄い勢いで上昇しています。いろいろな人が、いろいろな理由を解説していますが、やはり米国株についてはこの人、広瀬隆雄さんに聞かなければなりません。そう思って広瀬さんのブログを読んで驚きました。

株はなぜ上がったのか?(Market Hack)

なんと米国の投資家が株を大急ぎで買っているのは、なにも米国経済の明るい未来に賭けているわけではないということです。それどころか「生活防衛だす」とまで言うから、じつにふるっている。なぜなら、こういう観点はとても勉強になるからです。
2016年11月20日

“トランプ・ラリー”でプラ転しました―2016年11月の個人型確定拠出年金積立と運用成績



米国の次期大統領がドナルド・トランプ氏に決まったことで相場の風景がすっかり変わってしまいしました。米国だけでなく日本も含めて奇妙な上げ相場が続き、まさに“トランプ・ラリー”です。おまけに一気に円安も進みました。トランプ氏が当選すれば株価も大変な下落に見舞われ、急激な円高にもなると力説していた専門家もいたわけですが、本当に“専門家”の予想とはいい加減なものです。そんなこんなで、2016年11月の個人型確定拠出年金(iDeCo)積立(10月拠出分)と運用成績報告です。拠出開始来のリターンは+1.38%となりました(11月18日現在)。長らく含み損状態が続いていましたが、例に漏れず“トランプ・ラリー”のおかげで久しぶりにプラ転です。

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