2016年6月20日

「日経ヴェリタス」の「個人投資家 七転び八起き」で紹介されました―なぜ分散投資を始めたのか



6月19日発売の「日経ヴェリタス」第432号の「個人投資家 七転び八起き」というコーナーで紹介いただきました。おもいっきり関西弁で登場です(笑)。実際に取材の際に関西弁でしゃべっていたので、記者さんがそれを生かして上手く書いてくれました。しかも、けっこう強烈なことを話しています。なにしろ決め台詞が「相続すれば株は永久に塩漬けできる」「塩漬けが許されるのが個人投資家の強みだ」ですから。いや、べつに塩漬けを推奨してませんよ。ただ、あまり含み損に神経質になってはいけないということが言いたかったのです。そのためにも、とにかく分散投資が大切だということを取材では話しました。

【追記】
電子版でも読めるようになりました。

震災で関電株暴落 分散投資始める(NIKKEI STYLE)


「個人投資家 七転び八起き」は、日経ヴェリタスの名物コラムで、いつも電子版で読んでいます。毎回、1人の個人投資家の投資遍歴を紹介しているわけですが、文字通り“七転び八起き”であって、いろいろと武勇伝が楽しい。そんなわけで、私もいろいろと現在の投資スタイルに至る経緯を話したのですが、東日本大震災と原発稼働停止で保有していた関西電力株の評価額が8割減(正確にはマイナス78%です)になったという話が、えらく受けました。それで記事の見出しがこうなったわけです。



でも、記事で紹介されているように集中投資は本当にリスクが高い。結果的にですが祖父から譲渡された関電株に集中投資していたことで、いまだに回復不可能な含み損を抱えています(まあ、タダでもらった株ですから精神的なダメージは少ないですが)。こうした体験があるから、いまでは分散投資至上主義者です。インデックスファンドやETFが好きなのも、とにかく広く分散できるから。これって投資信託やETFの最大のメリットですよ。それでも個別株投資を止められないわけですが、やっぱり分散投資を第一に考えているので、特定銘柄の持分を増やすことよりも銘柄数自体を増やすようにしています(その分、管理は大変になりますが)。

含み損に耐えることができるのも、分散投資しているからです。特定銘柄で大きな含み損を抱えると、現実問題としてなかなか回復しません。文字通り「投資家」から「凍死家」になってしまう。でも分散されたポートフォリオなら、含み損の総額が大きくなっても、1銘柄当たりの含み損額は小さく、逆に含み益になる銘柄もあるので総体としては意外と早く回復するものです。そうなれば、多少の含み損は気にせず、塩漬けしたままドッシリと構えて長期保有できる。プロ投資家は決算がありますので、こういったことができません。泣く泣く損切りする。そこを拾っていけば、個人投資家でもプロ投資家に勝てると思っています。

自分が株式を贈与されたものだから、なんとなく個別株というのは売らずに代々家で引き継いでいくものだという感覚が強いです。インデックスファンドやETFは将来現金が必要になればいつでも売るつもりですが、個別株はいずれ誰かに相続してもらって、その企業が存続する限り配当などを得てもらえばいい。自分自身がそうだったわけですから。そうなれば、含み損も永久に確定しません。問題は、いまだに私が独身で子供もなく、株式を相続させる人がいないことなのですが、じつは近々、妹に子供が生まれます。私が一生独身でも代襲相続させる人間ができるわけですから、ますます永久保有が可能になります。あ、でも私自身の婚活も諦めてませんよ。頑張って早くパートナーを見つけたいものです。

あと、記事に掲載されている似顔絵が、なかなか秀逸ですね。吹き出しのセリフと相まって、なんだか異様な雰囲気を醸し出しているところがすごく気に入りました。執筆してくれた記者さん、どうもありがとうございました。なお、「日経ヴェリタス」第432号は特集企画「乱気流相場に備えよ」として、現在の不安定な相場環境について多角的に分析していて、非常に読み応えがありました。英国のEU離脱問題など気になる内容も含まれているので、ぜひ購読してください(取り上げていただいたお礼に、ちゃんと宣伝しておきます)。⇒日経ヴェリタス 2016年6月19日号

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