2017年8月10日

いまは「リスク資産への警戒を高める時」―「iTrust世界株式」の2017年7月の運用成績



サテライトポートフォリオで少額ながら積立投資しているピクテ投信投資顧問の低コストアクティブファンド「iTrust世界株式」の2017年7月次運用報告が出ましたので定例ウオッチです。「iTrust世界株式」の6月の騰落率は+0.89%、参考指数であるMSCIワールド・インデックス(ネット配当込み)の騰落率は+0.68%でした。再び参考指数をアウトパフォームしたことになります。ここでまたエンジンがかかってほしいところです。

7月は米国株が堅調な企業業績を反映して好調に推移する一方で、欧州株は欧州中央銀行の金融引き締め観測もあって下落しました。業種別では、情報技術や電気通信サービス、素材などが市場平均を上回って上昇する一方、ヘルスケアが下落し、生活必需品や資本財・サービス、公益などは小幅な上昇となりました。

「iTrust世界株式」の7月末段階での組み入れ上位銘柄を見ると、アップル、アルファベット、マイクロソフト、フェイスブックの順となっていますから、引き続き情報技術銘柄がポートフォリオを牽引することになります。また、JPモルガン・チェースやシティグループといった銀行銘柄も上位10銘柄に入ってきました。この辺りは米国の利上げを見越した動きかもしれません。

昨年は低調な運用となった「iTrust世界株式」ですが、2017年に入ってからは好調が続いており、6カ月の騰落率は+10.61%となり、参考指数の騰落率+7.25%に対して大きくアウトパフォームしています。1年間の騰落率も「iTrust世界株式」+22.2%、参考指数+23.68%とかなり追い上げてきました。この調子で頑張って欲しいと思います。

さて、「iTrust」シリーズの特徴が受益者専用サイト「iInfo」を通じで個人投資家の受益者に対しても機関投資家向けレポートを配信することです。最新号が配信されました。そこでやや気になる表現が。ピクテは「リスク資産への警戒を高める時」と指摘しています。

ここにきて世界的に株価上昇のペースが減速していることに加え、景気回復のモメンタムも鈍化傾向にあると見ています。急激に世界経済が悪化するとは考えにくいものの、株価のバリュエーションは魅力的なレベルにない。世界的に株式の割高感が高まっているということです。しかも、日本を除く各国の中央銀行が金融引き締めに向かっていることも無視できません。

こうした中、今後の投資スタンツとして地域別では米国株はニュートラルに据え置いた上で、景気回復が継続している欧州株とバリュエーションが割安に放置されている日本株はオーバーウエートというのがピクテの判断。セクター別では電気通信サービス、エネルギー、金融にバリュエーション面での投資妙味があるとしています。

債券に関しては米国債をニュートラルからオーバーウエートに判断を引き上げました。年内の追加利上げ観測が後退しているからです。また、現地通貨建て新興国債券も魅力的な金利水準にあり、ドル安基調が予測されることから引き続きオーバーウエートとしています。

実際にピクテの判断がどこまで信用できるのかは受益者それぞれの判断ですが、読んでいるだけでなかなか楽しいレポートであることは間違いありません。こういう付加価値をきちんと提供していくれるなら、アクティブファンドも"ボッタクリ"ではないのです。

【ご参考】
ピクテ投信投資顧問の「iTrust」シリーズはネット証券を含む販売会社で購入できるほか、「iTrust世界株式」と「iTrust日本株式」は楽天証券のiDeCo(個人型確定拠出年金)プランにもラインアップされています。⇒楽天証券確定拠出年金プラン
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