2017年3月16日

SBI証券と楽天証券の対照的なiDeCo加入者獲得戦略



今年1月から新たに加入対象者が拡大された個人型確定拠出年金(iDeCo)。twitterなどを見ていると、ようやく加入手続きが完了し、拠出と積立がスタートする人が多いようです。やはり運営管理手数料が安く、低コストなインデックスファンドをそろえるSBI証券と楽天証券のiDeCoプランが人気なのですが、ここにきて両社は異なる動きを見せ始めました。

楽天証券、iDeCoの運営管理手数料を誰でも1年間0円に 残高10万円以上であれば、1年後もずーっと0円!(楽天証券)
「iFree8資産バランス」・「Avest-E」の2本を運用商品に追加しました!(SBI証券)

ここには、SBI証券と楽天証券の対照的なiDeCo加入者獲得戦略が現れているような気がします。

多くの金融機関のiDeCoプランの中でSBI証券と楽天証券のプランが評価されている点は、やはり運営管理手数料の安さと商品ラインアップです。SBI証券は残高50万円以上で運営管理手数料が無料となり、楽天証券は残高10万円から運営管理手数料が無料になります(国民年金基金連合会と信託銀行への手数料計167円は全金融機関共通でかかります)。そして商品ラインアップは両社とも低コストなインデックスファンドをそろえていますから、iDeCoに加入するなら二者択一と言えるほど良心的なプランなのです。

こうした中、楽天証券の動きは、運営管理手数料の安さをさらに打ち出そうとするものでしょう。楽天証券はこれまでもキャンペーンとして2017年12月まで運営管理手数料を無料にしていましたが、これが拠出開始時から1年間という形に延長されました。iDeCoの拠出限度額は最も低い公務員や確定給付型企業年金加入者で年間16万8000円。つまり、拠出開始時から1年間は運営管理手数料が0円となり、残高10万円を超えればその後も0円というのは、実質的に全ての加入者が運営管理手数料を完全無料にすることができるということです。

一方、SBI証券は、人気が高まっている大和証券投資信託委託のバランス型インデックスファンド「iFree8資産バランス」を新たにランアップに加えました。SBI証券のiDeCoプランの魅力は、運営管理手数料の安さに加えて、業界最大ともいえる豊富な商品ラインアップ。運用のコアとなる主要アセットクラスに低コストなインデックスファンドをそろえ、さらにサテライトポートフォリオやポートフォリオの味付けに使える個性的なインデックスファンドとアクティブファンドをそろえています。今回、「iFree8資産バランス」が加わったことで、バランスファンドの充実度と魅力でも業界ナンバーワンになったと言えるでしょう。

ライバルと目される両社の動きを見ると、iDeCo加入者獲得戦略の力点が対照的です。楽天証券は明らかに運営管理手数料の安さを前面に打ち出すことで、今年から新規にiDeCoに加入する人をターゲットにしていると思われます。これに対してSBI証券は商品ラインアップに人気ファンドをそろえることで、多彩なポートフォリオを組むことができる点をアピールしている。そういうニーズがあるのは既にiDeCoでの運用に慣れた人でしょうから、他の金融機関からの移換を獲得しようとしているのかもしれません。それなら運営管理手数料が無料になる基準が残高50万円以上でも十分に競争力があるし、魅力的です(また、2017年3月31日までに申し込めば、移換手数料も無料になるキャンペーンも実施している)。

こういう戦略の違いが今後、両者の加入者獲得実績にどのように効果を及ぼすのか興味深い。同時に、SBI証券と楽天証券のどちらのiDeCoプランに加入しようか迷っている人にも、判断のためのひとつのヒントを与えてくれます。つまり、新規にiDeCoに加入し、とにかく運営管理手数料など初期コストを徹底的に抑えたい人は楽天証券のiDeCoプランがおススメ。一方、ユニークなファンドも含めてお気に入りのポートフォリオを作りたい人、あるいはバランスファンドで完全ほったらかし運用を考えている人はSBI証券が最適です。特に他の金融機関から移換する場合は、SBI証券のiDeCoプランは魅力的なのです。こういう観点からどちらのプランを選択するのか考えてみるのも面白いかもしれません。

【ご参考】
個人型確定拠出年金は金融機関によって手数料、商品ラインアップがまったく異なりますので、どの金融機関のプランに加入するのかが重要になります。現在、もっともお得なプランの金融機関はSBI証券と楽天証券です。SBI証券は資産残高50万円以上で、楽天証券は同10万円以上で運営管理手数料が無料になり、商品ラインアップも低コストなインデックスファンドが揃っています。
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